リブウェルが取り組む社会福祉事業は、「就労継続支援B型」という福祉サービスの一つです。
障がいのある方が自分のペースで働きながら、社会とのつながりや働く経験を重ねていく場所でもあります。
単に作業を行う場ではなく、「働きたい」という意思を尊重し、その人らしい社会との関わり方を見つけていくための場所です。
ずっと前から、どこかにあった問い
リブウェルがこの事業に向き合う背景には、当社代表自身がずっと抱えていた問いがありました。
「親がいなくなったあと、障害のある人たちはどうなっていくんだろう」
身近な人の存在を通して、社会の中で生きていくことへの不安を考える時間があったといいます。
その問いは、特別なものではなく、きっと多くの家庭が向き合っている現実でもあります。
その想いがきっかけとなり、社会福祉事業は動き出しました。
そして現場では、立ち上げを担ったメンバーが、
正解のない支援に向き合いながら歩みを進めてきました。
この記事では、現場の声を中心に、社会福祉事業のこれまでとこれからをたどります。
働く場所の景色を変えたい
あるとき、障がいのある方が働くレストランを訪れました。
落ち着いた空間で、誇りを持って皿を運ぶ姿。
その立ち居振る舞いは、“支援される存在”という枠を越えていました。
福祉は「守る」場所だけではない。「可能性を広げる」場所にもなり得る。
その光景が、強く心に残りました。
こういう景色が、もっと当たり前になってほしい。
その想いが、やがて事業という形へとつながっていきました。
なぜ、リブウェルがこの事業をやるのか
リブウェルはこれまで、暮らしに関わる事業を続けてきました。
その延長線上に、社会福祉事業があります。
事業を始めて、1年半。
やってみたからこそ、見えてきたことがあります。
この事業は、簡単にカタチになるものではありません。
人と向き合い続ける時間が必要です。
私たちの理念に共感してくれるスタッフを探し、共に成長していくこと。
目の前の一人に、丁寧に向き合うこと。
それらを続けるには、腰を据えて取り組める土台が欠かせません。
リブウェルには、これまで積み重ねてきた事業の歴史があります。
その土台があるからこそ、短期的な成果だけにとらわれず、支援のあり方を整えていくことができました。
たとえば、他の事業から仕事を切り出し、社会福祉事業の現場へと渡していく。
業務を分解し、取り組みやすい形に整えることで、
利用者さんが経験を重ねられる機会が増えていく。
そしてその仕事が、事業側の生産性にもつながっていく。
この形にたどり着いたのは、
「障がいのある方が社会の中で自分らしく活躍できるように支援する」
という私たちの考えがあったからです。
支援のための作業を用意するのではなく、社会の流れの中で経験を重ねていく。
社会と切り離さず、社会の中で役割や可能性が少しずつ広がっていく。
それが、リブウェルの社会福祉事業のあり方です。

立ち上げは、手探りだった
社会福祉事業は、2024年、リブウェルグループの新しい挑戦としてスタートしました。
制度のことも、支援の現場も、初めは分からないことばかりでした。
何から整えていけばいいのか。
どんな体制が必要なのか。
一つ決めては、また考え直す。
そんな日々の積み重ねが、立ち上げの時間でした。
そんな中で少しずつ見えてきたのが、「立ち返る場所が必要だ」ということでした。
福祉の価値観は、とても広い
広い福祉の世界の中で、何が正しいのかを一つに定めるのは簡単ではありません。
福祉の価値観はとても広い。
そして、多くの場合、誰もが間違っているわけではない。
それぞれが、それぞれの正しさを持っている。
だからこそ、判断が難しい。
――「誰かが間違っているというより、福祉って本当に幅が広いんです。
だからこそ、ミッションに立ち返る必要がありました」
主観でぶつかるのではなく、共有したミッションに照らして考える。
その視点を持てるようになったことが、事業にとっての転機になりました。
制度と人材の壁にぶつかる
社会福祉事業は、制度と隣り合わせの世界でもあります。
複雑な申請や、毎年のように変わる制度や仕組み。
経験のない領域に足を踏み入れる緊張感がありました。
現場では今でも、「これでいいのかな」と不安になる瞬間があるといいます。
なかでも大きな課題だったのが、人材です。
福祉事業所にはサービス管理責任者が必要になります。
しかし経験者は限られ、簡単に見つかるものではありません。
リブウェルの理念や社会福祉事業のミッションに共感してくれる人を探し、時間をかけて育てていくこと。
みんなで学び続けること。
その姿勢が、リブウェルらしさでもあります。
『寄り添う』とはなにかを問い直す
福祉の現場に立つ中で、自分自身、大きく変わったことがあると立ち上げを担ったスタッフは語ります。
それは、人との向き合い方です。
良かれと思って伝えた言葉でも、その人には届いていないことがある。
――「寄り添っている“つもり”では、届かないことがあるんです」
一人ひとりにこれまで生きてきた背景があり、特性がある。
それは、障がいのある・ないに関わりません。
教科書どおりではない“その人”と向き合う。
理解しようとすること。
決めつけないこと。
その姿勢を持ち続けることが、支援の本質なのだと感じるようになりました。
まだ途中にある挑戦
社会福祉事業に、完成された正解はありません。
迷いながら、問い続けながら、少しずつ形にしていく。
そういう仕事なんだと感じます。
今は、就労継続支援B型という形で取り組んでいます。
けれど、それが最終形だとは思っていません。
本当に大切にしているのは、
「社会の中で自分らしく活躍できるように」という願いです。
そんな未来の実現のために、
どんな支援のかたちが必要なのか。
私たちがどこまで向き合うべきなのか。
正直なところ、まだ答えは見えていません。
それでも歩みを止めないのは、
この事業を必要としている人たちがいるから。
リブウェルの社会福祉事業は、まだまだ途中にあります。
今、できることを一つずつ積み重ねていきたい。
そんなふうに考えています。

企画 / ディレクション:経営企画室
インタビュー:社会福祉事業部 大阪デジタルキャリア Kさん、Mさん